「弦の会」掲示板

会員の意見交換、会員以外の方の感想投稿などに活用してください。入力要領は下の「使い方」クリックあるいは掲示板規定」ページをご参照ください。下の「HOME」ボタンクリックでホームページにもどります。 なお、メッセージは管理人の独断により削除することがあります。
名前
件名
メッセージ
画像
メールアドレス
URL
文字色
編集/削除キー (半角英数字のみで4~8文字)
プレビューする (投稿前に、内容をプレビューして確認できます)

2019年1月読書会 - 長沼宏之

2019/01/22 (Tue) 20:40:25

本年最初の読書会が1月16日(水)に開催された。今回は小山田浩子作の短編集「庭」を取り上げた。文章の濃密さに圧倒されたというのは出席者全員が認めた。身の回りの動植物をとっかかりにして、するっと幻想の世界と現実の世界を行き来する。特徴として幻想の世界と言うよりももう一つのリアリズムと感じられるほど不自然さがない。またいずれの作品にも奇妙な余韻が残る点で共通している。無意識下に封印された情念が親しみと不気味さを伴って表象される。文字列のビジュアルな印象も大切にしている。改行がほとんどなく、括弧に入ったセリフも地の文につなげて書かれていて、細密画のようだ。
リアリズムだけではもはや小説は書けないという論を良く聞く。そのお手本のような作品であった。しかし、長さに関係なく濃密が詰まった15の作品を論じるのは結構疲労を覚えたという点では異論はなかった。

弦104号合評会 その2 - 長沼宏之

2018/12/23 (Sun) 20:11:44

12月16日(日)104号後半の作品を対象に合評会が開催されました。弦のが合評会は2回に分けて行いますので、全作品について批評が出尽くすまでじっくりと時間をかけることができます。今回も多彩な作品がそろいました。小説では外航船の船長の不可解な行動の謎を解く物語、少年の眼を通した家族の崩壊、老境に入った男性の心境小説、相手からの言葉や行動に繊細に反応する恋愛心理小説、夫婦の亀裂と再生の物語など、中身の濃い作品について熱い感想が飛び交いました。詩が3篇、いずれも心の奥深くからほとばしる言葉が書かれ、読者に異なった連想をいだかせる作品であった。
いずれの作品もこれにかけた作者のエネルギーを感じさせた。同人誌の良い所であると改めて思った次第である。

104合評会  中村賢三

2018/11/23 (Fri) 13:54:42

合評会の司会・進行はいつも懸案だと思っています。よりよい合評会にと、今回は順番に発言するのではなく、同じ意見は言わない、自分のことは言わず批評に徹してとクギをさして始めました。いつも時間切れで終わることが多かったのに交互に意見が飛び交い、案外活気がでたのではないかと?皆さん如何!
小森・富岡さんが執筆者ですが、欠席でしたから、発言を下記にまとめました。
(2018.11.18.芸創センター「弦」104号合評会にて)
〔欠席の作者の分です。合評会での要点を再録しました。中村賢三記〕

私記 「九か月の記」 ― 夫との282日   (作 小森由美)
山田 「私記」は個人の自伝的なものを、そのように称しており、今回あえて私記とし作者にとって辛い思いを、もう一度辿っており感動的であった。
空田 私小説のように読めた。
木戸 つくりごとを入れてないから、作者は私記としたのだと思う。私小説とは思えないから、私記という表記がぴったりしている。
宇佐美 私記という類のものは読まない主義だが、読み始めたら止まらなかった。最後まで一気に読み切った。作者の思いがよく伝わった。すばらしい読みものだった。私記でも読んでよかった。
駒瀬 私は途中で、自身の体験と重なり、本を伏せてしまうほど辛くなった。
長沼 延命治療をしながら、これは自分のエゴではないかと悩んでいる。自分との闘いがある。
國方 他のどんな小説も敵わない。こて先のフィクションがつまらなく感じる。ものを書く人だから、このように感情に流されず書ききれたのだと思う。
白井 かわいた文章。最後に(ごめんね、苦しかったね)という感情の吐露がよかった。うまく書けている。あまり読みたくないというのが本音だけれどよく読めた。作者の主体的な内容にかかわらず、客観性があった。
高見 辛い思いが、よく伝わった。
宇佐美 上手な言葉で、流れを書ききった。単なる記録ではなく、愛情が感じられた。理路整然とした作家の作品、彼女らしい見事な作。ついでに校正ミスの指摘を2箇所。P86後から3行目―私に手伝って→私を手伝って 
P96前から3行目―借りで→借りて
中村 小森さんの書かれた作品で、皮肉なことだが今回がいちばん感動した。
  今後も素直な、いい作品を書いてください。

エッセイ  「忖度する文化」  (作 富岡秀雄)
山田 忖度する気持ちは会社勤めの人はみんなが持っていた心情。しかし政治家が使い、マスコミが使いおかしくなってしまった。
木戸 高文脈文化という捉え方、外国とのことばの対比など文化論に進んでいく展開が楽しく、たいへん教えられた。
中村 優れたエッセイに接すると嬉しくなる。こういうエッセイを何本か載せると雑誌の質も上がる。この作者の投稿には、いつも感謝しています。

Re: 104合評会  - 長沼宏之

2018/11/23 (Fri) 18:16:41

司会のお役目、お疲れ様でした。当日の会場の写真を添付します。白熱した雰囲気が伝わってきます。

林間に遊ぶ - kanko

2018/11/11 (Sun) 13:59:04

 先づ『帰宅』に際し 女房の愛猫を持ってくるのは うまいなぁと思いました。夫婦の妙ともいえる言葉が 随所に散りばめられ、来年古希を迎える私にも共感できました。『夫婦はフィクション、言葉を使って意思を伝え、それを信じて成り立つ』・・お互い判っているようで判っていない事も確かに多い。
 さて、男捨離をせずにパンチを張った万里さん、お見事。笑って受け止めた梅次さんも、二人を泰然と見守るがごとくの猫にもダブってみえました。ご夫婦の今後に幸あれ。
 

Re: 林間に遊ぶ - 國方學

2018/11/19 (Mon) 10:59:59

9回で一応終わり、始めから読み直してみると、いろいろアラが見えてきました。とても恥ずかしい回もあり、もう一度修復してみようかと思います。不完全なものをお見せして申し訳なかったです。でも、毎回お言葉を頂戴して、大きな励みになりました。御礼もうしあげます。

合評会終了御礼 - 市川しのぶ

2018/11/19 (Mon) 10:47:17

11月18日 弦104号前半作品合評会終了致しました。
何時ものようにゲストの方のお顔も揃って、賑やかに、しかしながら真剣に、忌憚のない意見が飛び交いました。
誉めて下さる所ではちょっぴり胸を張り、きつい言葉でのご意見には、机の下に潜り込みたくなったり……。真剣に批評されること。それが同人誌に発表する意義であると思います。書店で買って読む本では、この醍醐味は味わうことが出来ません。
どんなにきつい意見を頂いた人もめげることなく、次号に向けて力をみなぎらせましょう。
来月16日には後半作品の合評会です。それまで風邪をひくことなくお健やかな日々をお送りください。お礼まで。

女優 - kanko

2018/11/07 (Wed) 15:56:11

 海に浮かぶ氷山は 海面下に山を隠して美しく輝く。私たちが目にする「舞台」も支える人があってこそ。下積みの人々にも激しい血が流れ、夢、希望、執念、怨念が渦巻いている。
 市川しのぶさんは時折、私の窺い知れない世界を見せてくれる。今回も舞台に生きた女性とその友を教えてくれた。
 感想を・・とペンを持ったまま固まっていた私の耳に ラジオから妙に明るい歌声が。竹内まりあの『元気を出して』♪フラれても新しい服に身を包み またやり直せばいい。人生は貴女が思うほど辛くはない・・・そうであればどんなにいいだろう。しのぶさんの描く女性は恋であれ仕事であれ、命を削るおもいをして真っすぐ成そうとする。並みな男はかなわない。『女優』に出でてくる千波と小夜の”競った男”も私には影が薄く感じる。例え千波の恋が成就していても、舞台の前では崩れたのではないでしょうか。
 二人のどちらの生き方が・・・というのは野暮だろう。舞台と家庭、互いに羨ましい思いをチラと抱きつつ、自分は自分でしかない。小夜は妻、母として『昔』を見せず、まして『葉村千波』は本名であれば、演じたのは自分の人生そのもの。最期までよく生きた。その千波の生き方を見つめた小夜には、確かに深い友情があったと思う。 

しのぶ様 - kanko

2018/11/11 (Sun) 13:36:12

 ただいま! 宇宙人は昨夜奥能登より帰還・・なんてね。本人はいたって平凡な人間と思っていますけれど。今はまだ、平民が大名旅行をした気分に浸っております。

Re: 女優 - 市川しのぶ

2018/11/09 (Fri) 14:56:26

ご批評有難うございました。
私は一生平凡な女が書けないのかもしれません。
今回夢を捨て「家族」の中で、主婦として生きる女性を描きながらも、その反対にあくまで夢を捨てない、強い女性を書きたかったのかもしれません。
確か今頃あなたは宇宙旅行の最中ですよね。
今日は木星探検か、明日は金星遊覧でしょうか? 地球へお帰りは何時頃になるのでしょうか。帰国されたらゆっくり熱い文学論を戦わせましょう。
あなたと私の友情に感謝します。
有難うございました。

市川しのぶ 女優 - 河合栄子

2018/10/27 (Sat) 16:23:40

またまた、面白いテーマの小説を書き上げた市川しのぶ。  私小説かな?と思わせるエピソードがあちこちに登場する。難しい人間関係のなかで、女同士の友情は浅いか、深すぎるかどちらかだと言われる。根っこに同種の夢を持ちながらやがて全く違う人生を歩む千波と小夜。市川氏の筆力の極めつきは、情景描写。泥深池の散策に月が登場し、闇の迫る中、二人はほっとする。この泥深池は○○池とも、○○池とも呼ばれ有名な心霊池であるそうな。        二人の分岐点になるきっかけを暗示するような設定に引きずり込まれてしまう。 また、一般人には知り得ない演劇の世界の裏表を駆け出しの役者のアルバイト生活を具体的に書いて、少し息をぬく。歌手のライブコンサートはそういうことなのね、と笑いを誘う。そしてまた、現実は、重い。人生は何が幸いで、何が不幸か誰も決められない、けれど平凡ながら幸せな人生を歩いた小夜は、千波の己の夢に邁進した人生を心の何処かでうらやみ、妬み、拍手を送ったのではないか。さてさて、これは市川しのぶの隠れた

Re: 市川しのぶ 女優 - 市川しのぶ

2018/11/03 (Sat) 14:56:17

河合栄子様
「女優」のご批評有難うございました。
一人の男性を巡っての友情とは? 
一方は秘密を隠し通し、片方は知っているはずなのに……。
それでも友情は成り立つのか?
長年貯めていたテーマをようやく書くことが出来ましたが、果たして書き切れているでしょうか。
京都の風景はお気に召して頂けたでしょうか。
有難うございました。今後とも弦を宜しくお願い致します。

10月読書会報告 - 長沼宏之

2018/10/28 (Sun) 20:39:58

ちょっと遅くなりましたが、10月17日開催の読書会の報告です。今回はアメリカ20世紀初頭の作家、シャーウッド・アンダーソンの「ワインズバーグ、オハイオ」を取り上げました。いわゆるスモールタウンものでは普通つましく善良な市井の人たちが主役だが、この作品ではそうではない。一見普通に見えるが心の中に孤独、不安、疎外感、自己や近隣の人たちに対する不満を抱えている。つらい過去をかかえて生きている者もいる。作者は人間がさまざまな衝動に左右されて、合理的には説明できない行動に走るのを生々しく描き出す。登場人物はみんなちょっと変でいびつ(グロテスク)であり、心に闇を抱えている。そういう彼らの行動は時代を超えて訴えるところがある、と肯定的にとらえる感想もあったが、救われない、読んでいて疲れたという意見もあった。しかし、この小説が後年、ヘミングウエイやフォークナーに多大な影響を与え、アメリカ現代文学の扉を開いた作品であるという評価には共感を覚えたとい点では異論はなかった。

市川しのぶ 女優訂正 - 河合栄子

2018/10/27 (Sat) 16:40:50

泥深池ではなく、深泥池。〇〇のところは、みどろいけ、みぞろいけ。最後が飛びましたが、小説を書くというライフワークを歩み続けた市川しのぶもまた、誰かの友情を支えたのかもしれませんね。

:弦 新号 - 市川しのぶ

2018/10/20 (Sat) 14:07:32

同人・会員の渾身の作品が掲載されている、104号はお手元に届きましたか。
木戸さんの「蝶の来る庭」は校正をしながらもつい、鬼の市川の眼が潤みました。
国方さんの「林間に遊ぶ 帰宅」は梅治シリーズの最終回です。果たして主人公は、無事帰宅出来るのでしょうか?
久しぶりの小森さんの作品は、胸を打つ重い内容です。
森部さんの「桜人」は、今までのエッセイとは一味違う作品でになっています。
さて、私の作品「女優」は、主役にしろ端役にしろ一度でも舞台に立ったことのある人なら、あの高揚した独特な気分を思い出して頂けると思います。ぜひ夢のスポットライトの中に立ってみてください。
全作品、同人・会員が魂を込めて書き上げた作品です。
ご一読の上、ご批評・感想をこの欄へ頂ければ幸せに思います。

Re: :弦 新号 - kanko

2018/10/23 (Tue) 10:02:32

 しのぶさんのお元気そうなコメントに、一安心・・の気分です。新号を楽しみに待っています。お疲れが出ませんように。


Copyright © 1999- FC2, inc All Rights Reserved.