「弦の会」掲示板

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弦116号感想 磯部 勝

2024/11/13 (Wed) 19:20:18

「何もかもうまくいかない」(山 櫻子)
私は毎朝新聞配達しながら、3年間皆勤で高校に通ったので、理解しがたい内容ですが、今はこのような人たちが多いことも、理解しないといけません。70上8「ムンクの叫びみたいな灰色になる」上手い表現ですね。70下後4「最終の電車」これに乗らないと間に合わないという意味でしょうか?ちょっと分かりづらいですね。71下1「ゲームでもするかと思い」⇒「しょうかと思い」72上後4「母は特大のため息をついた」上手い表現ですね。

磯部勝様   - 市川しのぶ

2024/11/13 (Wed) 09:48:13

ご批評ご指摘有り難うございました。 過去と現在を交互に入れる試みは、誰もがしていることでもわかるように、つい入れてしまいます。推敲が足りませんでした。今後ともよろしくお願いいたします。お礼まで。

弦116号感想 磯部 勝

2024/11/06 (Wed) 21:24:43

「ノクターン」(市川しのぶ)
30下4「夕日の光に包まれるまで待っていた」31上11「約束は2時だった」時系列が違うと思ったら、44でやっと分かりました。31上2は1行空けないと読者は混乱するでしょう。38下5「男と女が深い仲になるのに時間はかからない」独身同士ならそういえますが、お互い結婚して子供もいる身、そんなに簡単には深い仲にはならないでしょう。

「翅」(高見直宏)
作者得意の動物の世界を、見事に表現しています。幼虫を「ヒグラシ」と呼ぶのは違和感があります。「ヒグヨウ」(ヒグラシの幼虫)はどうでしょう?現実には幼虫が地上の様子を見ることはないですが、ファンタジーですから、いいでしょう。

グッドバイ(長沼宏之)
作者得意の企業物で、よく分析されています。77下後6「二年後、彼女は結婚して紘一の妻になった」⇒「二年後、彼女は紘一の妻になった」でいいのではないかと思います。81下3「ひがな」の意味が分かりません。

合従策(白井康)
日本の戦国時代なら、情景が想像できますが、中国の戦国時代を詳細に調査した、力作です。これを礎にもう少し長いものにしてはどうでしょうか。

市川しのぶ著 「ノクターン」 kanko

2024/11/04 (Mon) 10:50:44

 女はなぜいわゆる不倫に走ったのか。今を逃げ出したくなる生活で無く、むしろ外目には充実している日々を、自ら壊そうとしている。
 男を乗せた舟の舵を握るのは女。高校生の15から18歳。多感な乙女の一途な想いが永く心に潜伏していたというが、確実に積み上げた生活はそんなに脆い物なのだろうか。
 男は年を重ねてそれなりの生活があり、失礼ながらさほど魅力的には映らない。けれど男なら 女の心の中で回るノクターンのレコードを静かに止めて、元の岸辺へと導いてください。短夜の女の幻想だと思うからです。

Re: Re: しのぶ様 - kanko

2024/11/05 (Tue) 12:48:00

なんと気弱なことを!体が弱るのは仕方ない。それを抑え押さえて文章に表さないのが、市川しのぶさん。
着物の似合うシャンとした女性と これからも作品の中で会わせて下さい。

Re: KANKO様 - 市川しのぶ

2024/11/05 (Tue) 11:22:33

{ノクターン}ご批評ありがとうございました。
静かな大人の恋を書くつもりでした。それが何だか大人の火遊びのような、軽いものになってしまったようです。年とともに書き込む力がなくなったように思います。80歳を過ぎると、頭の中の引き出しが、ぎしぎしと悲鳴を上げております。いつまでパソコンに向かう力が出るのでしょうか。

10月の読書会 - 長沼宏之

2024/11/03 (Sun) 22:33:40

トルーマン・カポーティの「ティファニーで朝食を」を取り上げた。時代は1940年代なかば、主人公ホリー・ゴライトリーの誰にもとらわれない自由な生き方が魅力である。一見きままででたらめに見えて、鋭い人間観察力を持っている。同じアパートに住む作家志望の青年も次第に理解していく。この作品はオードリー・ヘプバーン主演で映画化され、主題歌ムーン・リバーとともに世界的に人気を博した。ただ、小説と映画ではホリーの造形は全く異なる。そこを訳者村上春樹はぼやいている。原作と映画が一致することはまずない。致し方ないことである。文体について、実に緻密でうつくしい。これについては出席者が一致した。村上の訳文の良さにもよると思われる。

9月読書会続き - 9月読書会

2024/09/22 (Sun) 21:54:51

「バリ山行」 バリとはバリュエーションの意で、通常でないルートを意味する。神戸の小さな下請け工務店の社員である「私」は不安定な経営の会社にあって、生き残るために八方気を使い、情報集めに神経を張り詰める。一方で群れから距離を置き、気の向くままのコースで六甲登山を楽しむ妻鹿という男性に惹かれる。結局彼自身が独自の山行きを実践するに至る経緯が描かれている。市街地から近い低山でありながら、やりようによっては危険でもある本格的な山岳小説に仕上っている。人の生き方をテーマにした小説であるという点では出席者は一致した。

無題 - 9月読書会

2024/09/22 (Sun) 19:37:29

9月18日に開催された例会では代71回芥川賞受賞作2編を取り上げた。それぞれがボリュームがあり、心配していたが、出席者のみなさんはいつもと変わらず読みこなし。ていた。。まず、朝比奈秋作「サンショーウオの49日」である。主人公は「結合双生児」というまれな形態で、体の左半分と右半分が合体しているrという。ただし臓器は一つで脳も共有しているが、それぞれが思考をする。個性も思考も別である。どうしてそうなるのか、作者は「いしき」という概念を使って主体性を説明するが、よくわからないというのが率直なところだった。又、「死」は どうなのか。また、読んでいて、いまはどちらの思考なのか、読んでいてくろうした。私」と「わたし「で使い分けているのだが、疲れた。要は何が言いたいのか。人はそれぞれが別の主体性をもっていりゅと思っているが実はそれは他良い無いものだといい愛のだろうと宇野がみmなさんのいけんであった。異色のテーマはわかるが、ちょっと。
つぎは松永K三蔵の「バリ山行」である。

8月読書会報告 長沼宏之

2024/09/06 (Fri) 20:21:25

8月28日に開催された定例読書会では有吉佐和子
の「非色」を採り上げた。テーマは戦後のアメリカ駐留軍の有色兵士と日本女性との間に生まれた子供の差別問題で、有吉は果敢に切り込んでいる。主人公の女性を黒人兵と結婚させ、ニューヨークのはハーレムと呼ばれる黒人スラム街に住まわせ、いわば内部からすさまじい貧困を描いている。捨て身の取材によって黒人差別の実態を描く。その結果、戦後から当時80年代の差別と、公民権運動を経た現在と実質は変わっていないという事実に驚く。そして、差別の原因jは決して肌の色ではない。結局は使う者と使われる者の階級闘争にあると言っている。これには出席者全員が納得した。それは分かるのだが、一方で北欧原産のブロンドと碧い目と白い肌。神様も厄介なものをつくったものだ、という思いは残った。

高見様  おめでとう 長沼宏之

2024/08/16 (Fri) 20:17:16

まほろば賞、おめでとうございます
読者賞というのがうれしいですね。感動を与える小説だということでしょう。

Re:まほろば賞・読者賞決定しました - 門倉まり

2024/08/16 (Fri) 15:06:28

 高見様、よかったですね!
 おめでとうございます。


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